日本の夏を涼しげなカニ料理で乗り切ろう|カニが主役の和食献立3パターン2022.09.20

暑い夏はさっぱりとした和食を食べたい!

日本の夏は温度と湿度が高く、食欲も減りがちになります。
そんなときは、さっぱりとした涼しげな味わいの和食を食べてみませんか。
今回ご紹介するのは、さっぱり食べられる栄養満点のタンパク源「カニ」を使った料理です。
カニの美味しさを最大限引き出す和食献立3パターンを詳しく紹介します。

活きガニを味わうお刺身御膳

プリプリ食感が美味しいカニの刺身

活きガニあるいは生食用の冷凍ガニを用意します。
活きガニの殻を剥き、氷水で1分締めます。
冷凍ガニは食べる分だけ袋に入れて流水解凍します。
半解凍状態になったら盛り付けて、わさび醤油でいただきます。
お好みで紫蘇や酢橘、レモンを添えるとさらに美味しいです。

切り干し大根のハリハリ漬け

水で戻した切り干し大根、きゅうり、にんじん、生姜を千切りにします。
しょうゆ、みりん、米酢を40から60 cc、砂糖大さじ1、鷹の爪、生姜を合わせて鍋で加熱します。
沸騰後、切り干し大根、きゅうり、にんじんを加えて冷ましたら完成です。
しばらく寝かせておくと味が馴染むので、前日に仕込んでおくのがおすすめです。

ご飯にかけて食べる冷汁

焼き魚のほぐし身と味噌を合わせてフライパンで焼きます。
冷やした出汁に焼き味噌を溶かして、薄く輪切りにしたきゅうり、千切りの紫蘇、ちぎった豆腐を加えます。
すりごまを振りかけて、ご飯にかければ完成です。
氷やミョウガを足したり、さまざまな青魚、白身魚を試したりすると美味しくアレンジできるのでお好みの具材を見つけてみてください。

夏を楽しむ天ぷら御膳

サクッと揚げるカニの天ぷら

半解凍したカニの水気をキッチンペーパーで拭き取ります。
塩を振って水分を拭き取ったら、天ぷら衣を付けて180度の油で揚げます。
天ぷら衣は薄力粉、片栗粉、ベーキングパウダー、卵に氷水を少し加えて作るとサクサクに仕上がります。
衣を作ってからは時間との戦いなので、手早く調理するよう心がけましょう。
めんつゆやポン酢醤油、塩、大根おろしを添えると美味しくいただけます。

ネバネバもずく和え

ゆでたオクラを1センチ幅に切り、半分に切ったプチトマト、もずく、合わせ酢を混ぜ合わせて完成です。
長芋やなめこなど、他のネバネバ食材をたっぷり入れても美味しくいただけます。
カップのもずく酢を使えばさらに時短で手軽に作ることができます。

夏野菜のすまし汁

カボチャ、ナス、ミョウガの実をいただくすまし汁です。
薄く切った野菜をごま油で炒めて、水を注ぎ、和風顆粒だしを入れます。
みりん、塩、醤油で味を調えたらミョウガとおろし生姜を入れて完成です。
家にある野菜を入れて日替わりでいただくのもおすすめです。

シンプル調理でカニを食べる焼きガニ御膳

カニ味噌を付けていただく焼きガニ

食べやすいようにカニの足と関節を切り離します。
片面の殻を取り除いたら、グリルで焼きます。
旨味が流れ落ちないように殻が付いている方を下にして焼くのがポイントです。
焼き色が付いたら、だし汁、醤油、柚子や酢橘、レモンなどの柑橘の果汁を2対1対1で混ぜたポン酢醤油でいただきます。

ツナとゴーヤの酢の物

ワタを取り除いたゴーヤを薄い半月切りにして、塩と砂糖を揉み込み、10分程置きます。
ゴーヤをサッと湯通ししたら、生姜の酢漬け、ツナ、合わせ酢と混ぜて出来上がりです。
和えた後、冷蔵庫で冷やして味をなじませてから食べましょう。
仕上げに黒コショウを振ればシャープな味になります。

ナスとミョウガの味噌汁

ヘタを取ったナスを半月切りにし、ミョウガは小口切りにします。
鍋にお湯を沸かし、和風顆粒だしを溶かしたら、ナスを加えて煮ます。
味噌を溶き入れてひと煮立ちしたら、ミョウガを加えて完成です。
ネギやすりごま、ごま油を足すと、美味しさがアップします。

夏のカニを和食向きに調理するポイント

正しい方法で解凍する

カニの正しい解凍方法を活きガニとゆでガニに分けてご紹介します。
冷凍活きガニは氷水に入れて、半解凍になるまで15から30分置きます。
冷凍ゆでガニの表面にはグレーズという氷の膜が付いています。
グレーズを流水で溶かしたら、冷蔵庫に入れて8時間程度置きます。
キッチンペーパーやラップ、ポリ袋でカニの表面を覆うと、身がしっとりしたまま解凍できるうえ、臭いも気になりません。
電子レンジを使った解凍や常温に放置または蒸し器での加熱は絶対にやってはいけない解凍方法です。
どんなに急いでいても美味しさが損なわれるので、間違った解凍方法は避けるようにしましょう。

冷水や氷水を使って身を引き締める

ゆでたカニを冷水や氷水で締めると、身が引き締まって美味しくなります。
また、温度差によって、殻と身が離れやすくなるので食べやすくなります。
新鮮な活きガニが手に入ったら、氷水に1分浸けて身を開かせてみましょう。
1分以上漬けると旨味が逃げてしまうので注意が必要です。

カニ本来の旨みを引き出す味付けにする

塩やカニ酢、カニ味噌、醤油などシンプルな味付けでいただくのがおすすめです。
質が高いカニを選べば、味付けなしでも極上の旨味を楽しむことができます。
正しい保存方法と下処理そして調理方法でカニ本来の味を感じましょう。

カニの和食献立に合うお菓子・飲み物・食器

カニの和食献立に合う二の膳

涼しげな夏の和菓子といえば、わらび餅、水ようかん、あんみつなどがあります。
和菓子屋さんで買ったりお取り寄せしたりしても美味しいですが、冷房が効いた部屋で手作りするのも楽しいです。
わらび餅は、わらび餅粉と水、砂糖を加熱しながら混ぜ合わせて作ります。
透明になるまで練り合わせたら、きな粉をたっぷりまぶしていただきます。

カニの和食献立と合わせていただきたい飲み物

水出し緑茶、水出し麦茶がすっきりとした味わいでごくごく飲めます。
旨味たっぷりのほんのり甘い緑茶を淹れるには、低温でじっくり抽出するのがミソです。
濃い味わいの麦茶を淹れるコツは、水出し前に麦茶パックを少量のお湯に浸して蒸らすことです。
水道水ではなく、ミネラルウォーターや煮沸後冷ました水を使うと、さらに美味しく出来上がります。

涼しさを演出する食器選び

夏の食器にぴったりなのは、ガラス製の器です。
ガラス製の器にそうめんを盛って氷を並べれば、見た目にも涼しく、食材の色をクリアに引き立ててくれます。
ガラス製のグラスに飲み物を注いで氷を浮かべると、風鈴のような音色がして夏らしい食事を楽しむことができます。
また、青磁のお皿など青い食器を選ぶと視覚から爽やかさを得られます。

さっぱり食べられるカニの和食料理3選

カニの酢のもの

たっぷりのカニにきゅうりとわかめを合わせて酢で和えた料理です。
輪切りのきゅうりに塩をまぶし、水気を切っておきます。
水またはぬるま湯でわかめをもどし、ひと口大に切ります。
次に醤油小さじ2、酢大さじ1、はちみつ小さじ2、水小さじ1を混ぜ合わせます。
きゅうりとわかめ、冷凍カニの身を解凍して盛り付け、合わせ酢をかけたら完成です。

カニのちらし寿司

酢飯にカニ、サヤインゲン、レンコン、錦糸卵を混ぜたちらし寿司です。
カニの種類はお好みで構いませんが、身入りの良いズワイガニがおすすめです。
夏が旬のサヤインゲンをゆでて、水にとって冷ました後、斜め切りにして醤油をまぶしておきます。
ゆでたレンコンまたは水煮のレンコンを銀杏切りにします。
ご飯に合わせ酢とサヤインゲン、レンコン、錦糸卵、カニを混ぜ合わせたら出来上がりです。

カニサラダそうめん

ゆでたそうめんに塩もみしたきゅうりとカニの身を合わせた冷たい料理です。
加熱した食材を氷水でしっかりと冷やすのがポイントです。
冷やしたきゅうりとほぐしたカニの身をそうめんに合わせます。
味付けはシンプルに和風顆粒だしと食塩です。
仕上げにレモン汁を絞れば完成です。
お好みで鰹節やトマトを合わせても美味しいです。

夏の和食カニ献立まとめ


お刺身、天ぷら、焼きガニなど、カニをシンプルに美味しく味わう料理の紹介をしました。
調理のコツ以上に、正しい解凍方法が美味しさに直結します。
低温で乾燥しないように、旨味が流出しないように溶かすのが鉄則です。
カニがメインのさっぱり和食を食べて、じっとり暑い日本の夏を元気に乗り切りましょう。