カニの種類をわかりやすく解説!食べ方や調理テクニックも!2022.07.11

美味しいカニは何ガニ?食べ方や調理テクニックをご紹介!

日本のカニを味わおう

美味しい高級食材といえば「カニ」と答える人も多いでしょう。
しかし、どのカニが1番美味しいのか、どんな調理法で食べるのが正解か知っている人は少ないのではないでしょうか。
今回は、日本で主に食べられるカニ5種類の旬、味、食感、美味しい食べ方、基本の調理方法をご紹介します。

日本で美味しく食べられるカニ5選

ベニズワイガニ

本ズワイガニと見た目が似ていますが、ベニズワイガニは生の状態でも身が赤いのが特徴です。
また、ベニズワイガニの方がお手頃な価格で手に入ります。
安いと味が劣ると思われがちですが、扱いが難しく身入りが少ないだけで、味は極上で甘さと濃さがたまりません。

毛ガニ

その名の通り甲羅が毛に覆われているのが特徴です。
浅い海底に生息するので水揚げが通年行われており、季節による価格変動が小さいのも魅力のひとつです。
カニ味噌が濃厚で、身は繊細な甘みを持ちます。

本ズワイガニ

オオズワイガニやベニズワイガニと区別するため、本ズワイガニと呼ばれます。
身入りが良く、きめ細やかな甘味と深い旨味が特徴的です。
濃厚で旨味が強いカニ味噌も美味しいです。

花咲ガニ

茹でると花が咲くように鮮やかな赤色になるため花咲ガニと呼ばれます。
毛ガニやタラバガニより漁獲量が少ないため、レアリティが高いです。
コク深く濃厚なカニ味噌と他のカニとは異なる旨味を味わえる点が魅力的です。

タラバガニ

カニの王様と言われるほど、美味しいカニの代表として有名です。
プリッとした食感としっかり詰まった身で、食べ応え十分な美味しさを堪能できます。

旬の美味しいカニを食べよう

カニが美味しい季節はいつ?

今回は先に紹介した5種類のカニの旬について解説します。
1年を通じて美味しく食べられるもの、1年で数回旬の時期があるもの、短い期間しか旬の時期でないものがあるので、表を見ながら整理しましょう。

対象月1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
ベニズワイガニ
毛ガニ
本ズワイガニ
花咲ガニ
タラバガニ

カニの旬は種類によってさまざま

ベニズワイガニは季節による味の差がほぼ無いため、漁獲量が多く安く味わえる時期を旬とすると4月から6月になります。
毛ガニは産地によって旬の時期が異なるので、通年美味しく味わうことができます。
本ズワイガニは11月から3月の寒い時期が旬です。
花咲ガニは漁獲量が少なく、漁獲期間も短いので、旬は7月から9月の約3ヶ月です。
タラバガニの旬は4月から6月と11月から2月の2回です。
季節による甘みや身の締まり方の違いを楽しめます。

カニの産地が変われば旬も変わる

ここでは、毛ガニを例に考えてみましょう。
北海道では漁場によって美味しいカニを水揚げできる時期が異なるため、通年旬の毛ガニが流通します。
春はオホーツク沿岸の網走や稚内、夏は噴火湾一帯の白老や長万部、秋は釧路や根室沿岸、冬は日高や十勝沿岸で水揚げされた毛ガニが旬です。
産地により海中の豊富な栄養素が異なるので、機会があれば食べ比べをしてみるのもおすすめです。

味と食感の違いを楽しむ

カニの味わいを構成する5要素

カニの美味しさを主に作り出すのは、プリプリの食感、磯の香り、身の旨味、甘み、カニ味噌の苦味の5つです。
これらの要素には、漁獲時期や餌となるプランクトンが関係します。
カニはタンパク質が豊富な食材として知られています。
その中でも水に溶けない性質を持つタンパク質がプリプリの食感を生み出しています。
磯の香りや身の味は、鮮度、産地や海水の温度、プランクトンの状態により違いが生まれます。

5種類のカニで食感の違いを徹底比較

ズワイガニはタラバガニと並ぶ美味しいカニの代名詞ですが、タラバガニより身入りは細めです。
しかし、カニ味噌や身の甘みと濃厚な味わいはズワイガニの方が勝ります。
毛ガニは体が小ぶりで繊細な味が魅力です。
大型のカニと比べると身は少ないですが、柔らかな食感と濃厚な甘みのあるカニみそが美味しいです。
花咲ガニの脚は短くて太いです。
他のカニより濃い味と相まって食べ応えのある食感を味わえます。
タラバガニは体が大きいので、身入りが良いという特徴があります。
カニの締まった身が好きな人は11月から2月の寒い時期に獲れたタラバガニの脚をボイルしていただくのがおすすめです。

状態別カニの調理テクニック

生のカニ

生きている状態のカニを調理するコツは真水で洗って動きを鎮めることです。
カニを大人しくさせるとともに、腸炎ビブリオなどの食中毒を防ぐのに役立ちます。
新鮮なカニは茹でてもおいしいですが、お刺身やしゃぶしゃぶにするのもおすすめです。

冷凍の生カニ

解凍の方法を誤ると旨味が逃げてしまうので、流水または氷水を使って半解凍状態まで溶かしましょう。
一度に全て解凍してしまうと、食べきれなかった場合に味が落ちてしまいます。
食べる分だけポリ袋やジッパー付きの保存袋に入れてボールに漬けておく方法がおすすめです。
解凍後は商品の説明をよく読んで、加熱調理して食べます。
生食可の表示があればお刺身にして食べることも可能です。

冷凍のボイルカニ

鮮度が高いうちに絶妙な塩加減で茹でて冷凍したカニです。
ボイルした後に凍結された冷凍カニは表面にグレーズ処理を施されています。
グレーズを作ることで、カニの身の乾燥や酸化などの品質低下を防ぐことができます。
食べる前に、カニに水をかけて表面のグレーズだけ溶かします。
グレーズを落としたら、0から5度の低温で身を解凍します。

カニを美味しく食べる基本調理3選

ゆでる

生きたカニを茹でる際の注意点は脚を折らないことです。
カニは生命の危機を感じるようなストレスがかかると自ら脚を外す習性があります。
この自切により脚が外れてしまうと、カニから旨味が流出してしまいます。
調理前に真水に浸けるなどの処理をすると脚が外れにくくなります。
塩分濃度はおよそ4パーセントが最適で、カニみそが出ないように甲羅を下にして茹でます。

焼く

カニを焼くと、旨味が濃くなり、焼いた風味も相まって極上の美味しさを味わうことができます。

 

(1)カニの脚を切り落とす

(2)カニみそを取りだす

(3)お腹を切り分ける

(4)殻を下にしてオーブンやグリルで焼く

 

という手順で美味しい焼きガニをいただけます。

お刺身でいただく

新鮮な生のカニを手に入れた場合、お刺身にしていただくと贅沢な気持ちに浸ることができます。
調理手順は、

 

(1)脚を切り離す

(2)殻を開く

(3)身を剥がし赤い膜を除く

(4)氷水に5分浸ける

 

で出来上がりです。
氷水に浸けると身が広がって見た目も華やかになります。

お酒とカニで最高の晩酌をしよう

カニ×日本酒

カニを肴に飲む日本酒はいかがでしょうか。
調理方法に合わせた日本酒を選ぶと、カニと日本酒双方の美味しさを味わえます。
例えば、ボイルしたカニやお刺身におすすめなのは吟醸酒です。
カニの細やかな旨味と甘味にフルーティーな吟醸酒がぴったりです。
焼きガニの濃い旨味には同じく旨味が強い純米酒がおすすめです。
甲羅に日本酒を注ぎ熱燗でいただく甲羅酒でしめれば完璧です。

カニ×ワイン

ボイルしたカニにおすすめなワインは白ワインです。
またお刺身でカニを食べる際も素材の味を引き立たせる辛口の白ワインがぴったりです。
カニをそのままいただくのではなく、カニみそを食べたり、パスタやグラタン、コロッケにしたりする場合は赤ワイン、スパークリングワインにも合います。

カニ×ビール

カニの繊細な甘味と麦の甘味で相性抜群です。
冷たいビールはお刺身にも熱いカニ鍋にも合います。
日本のラガービールは海鮮と合うように作られているので、お気に入りのビールと合わせていただきましょう。
カニとの食べ合わせを考えて醸造したカニビールもあるようです。

カニの種類まとめ

カニはいつどんな風に食べても高級感があって美味しい食べ物です。
しかし、カニについて知れば知るほど今まで以上に美味しくカニを食べられるようになります。
今の時期に旬のカニはどれか、どんな調理方法で食べるか、どんな飲み物を合わせるかなど、美味しいカニの世界は奥深いものです。
色々な種類のカニをお取り寄せして、お好みのカニの味わい方を見つけてみてください。