カニの栄養学|高タンパクでヘルシーなカニを食べよう2022.08.1

カニは高級食材というイメージが強いです。
食べる量や頻度が少ないということは、食べ過ぎは体に良くないのではと考える方も多いのではないでしょうか。
意外に思うかもしれませんが、カニは体に嬉しい栄養素がたっぷり含まれた食材です。
今回はカニの美味しさではなく、栄養価に焦点を当てて別視点からのカニの魅力をお伝えします。

カニの栄養基礎データ

カニの栄養価

 毛ガニズワイガニタラバガニ
エネルギー(kcal/100 g)675956
炭水化物(g/100 g)0.20.10.2
脂質(g/100 g)0.50.40.9
タンパク質(g/100 g)15.813.913.0
ビタミンB12(μg/100 g)1.94.35.8
ナイアシン(mg/100 g)4.510.04.3
ビタミンE(mg/100 g)2.22.11.9
亜鉛(mg/100 g)3.32.63.2
銅(mg/100 g)0.470.350.43
カルシウム(mg/100 g)619051

エネルギーは低カロリー

カニのエネルギーは100グラムあたりおよそ60キロカロリーです。
皮付き鶏もも肉が200キロカロリーであることを考えると、7割程度カロリーカットができるので、カニはヘルシーな食材だとよく分かります。

炭水化物が少ない

炭水化物が100グラムあたり0.1から0.2グラムなので、糖質の摂りすぎが気になる方におすすめです。
カニをおかずにすれば、ご飯を我慢せずに糖質オフが叶います。

脂質も少ない

脂質は100グラムあたり1グラム未満という少なさです。
皮付き鶏もも肉ではおよそ14グラムなので、脂質を控えたい方、脂質異常症やメタボリックシンドロームを予防したい方におすすめです。

タンパク質が豊富

炭水化物と脂質の少なさと裏腹に、タンパク質は100グラムあたりおよそ15グラムとたっぷり含まれます。
同じ重量の豆腐と比較して3倍タンパク質が多いので、ダイエット中のタンパク源として利用する価値があります。

ビタミンとミネラルもたっぷり

水分たっぷりのカニですが、タンパク質以外にも栄養素がぎっしり詰まっています。
体の機能を整えてくれるビタミンやミネラルがいくつも豊富に含まれています。

カニに含まれるビタミンの効果

ビタミンB12で貧血予防と核酸合成

ビタミンB12は、神経や血液細胞を健やかに保ち、DNAの生成を助けるビタミンです。
ビタミンB12が欠乏すると、悪性貧血を発症します。
他には、疲労、体力低下、便秘などの症状が出ることもあります。
日本では普通の食事をしていれば不足することはありませんが、偏った菜食、食欲不振の場合、ビタミンB12の吸収に必要な因子を作れない病気に罹っている場合に悪性貧血になることがあります。

ナイアシンで皮膚を健やかにする

ナイアシンは、生命を営むために必須の化学反応を補酵素として助けます。
生命維持や運動に必要なエネルギーの産生、体の酸化防止、ホルモンを作る、DNAの修復と合成などさまざまな反応に欠かせません。
ナイアシンが欠乏すると、ペラグラという皮膚炎を発症します。
ビタミンB12と同様に普通の食生活を送っている人なら欠乏することはありません。

ビタミンEで酸化を防ぐ

ビタミンEは強い抗酸化作用を持ちます。
体内の脂質が酸化すると細胞が老化しますが、ビタミンEの作用で過酸化脂質の生成を防ぎます。
加齢で硬くなる血管を健康に保つ、悪玉コレステロールの酸化防止、赤血球の破壊を防ぐ、老化を防ぐといった効果があります。
動脈硬化や肌のシミ、シワが発生しやすくなることが、ビタミンEの欠乏症状です。

カニに含まれるミネラルの効果

亜鉛で味覚の維持

亜鉛は味覚の鋭さを保つために必要なミネラルです。
亜鉛不足が続くと味覚障害が生じることがあります。
私たち日本人の亜鉛摂取量は不足気味であることが近年明らかになりました。
普段の食事に加えてカニなど亜鉛が豊富な食材を定期的に取り入れることが重要です。
味覚機能の維持だけでなく、高齢者で問題になる褥瘡の防止や免疫機能、解毒機能を担う多機能なミネラルなので積極的に摂りましょう。

銅で血液生成を助ける

銅は私たちが生きていくために必要なごく基本的な機能に関与するミネラルです。
エネルギーの産生、鉄の代謝、細胞を傷つける活性酸素の除去といった細胞レベルの働きで体を健康に保ちます。
銅が欠乏すると、貧血、成長障害、感染症に罹りやすくなる、コレステロールや糖の代謝異常が生じることがあります。

カルシウムで骨を丈夫にする

カルシウムは骨を強くする作用だけが目立ちますが、他にも重要な役割を担います。
骨や歯の材料になるだけでなく、精神の安定、筋肉の収縮、体液のバランスを保つ、血液凝固促進、抗アレルギー作用など生命維持のために中心的な役割を果たしています。
乳製品や魚を食べない人で不足しやすいので、意識的に摂取する必要がある栄養素の一つです。

カニに含まれる栄養素の役割

seafood Hokkaido Japan

タンパク質は体を作る

カニに豊富なタンパク質は言わずと知れた体の構成成分です。
タンパク質の構成成分はアミノ酸です。
20種類のアミノ酸のうち、9種類のアミノ酸をヒトは合成できないので、食べ物から摂取する必要があります。
合成と分解を繰り返しているので、毎日タンパク質を食べる必要があります。

ミネラルで体の機能を調節する

食品に含まれる量はごくわずかですが、少ない量で体に必要な機能を果たすのがミネラルです。
亜鉛、銅、カルシウムがカニに多く含まれますが、いずれのミネラルが不足しても健康は成り立ちません。

タウリンで滋養強壮

タウリンはアミノ酸の一種で、私たちの体の中に豊富に存在します。
肝臓や心臓が障害されるのを抑制する効果が知られています。
肝臓の働きを促すため、タウリンと言えば滋養強壮の効能でドリンク剤やサプリとして出回っています。

アスタキサンチンで老化を防ぐ

アスタキサンチンは赤橙色を示す色素成分です。
カニをはじめ、エビや鯛、鮭の色もアスタキサンチン由来です。
優れた抗酸化作用や過酸化脂質の生成抑制を行うので、老化を防ぐ栄養成分だと言われています。
生活習慣病発症の引き金となる、血糖値を下げるホルモンのインスリンが効きにくくなるのを抗酸化作用により抑制しています。

カニを食べるのがおすすめな人

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ダイエット中の人

低糖質、低脂質、低カロリーなカニはダイエットの味方です。
食事量を減らすだけのダイエットをすると、停滞期から抜け出すのが難しくなります。
タンパク質不足で筋肉量が減り、基礎代謝が落ちることで、消費エネルギー量が少なくなるからです。
必要な量を食べて、運動するのがダイエットの大原則なので、カニをタンパク源にしてリバウンドしづらい減量をしてみてはいかがでしょうか。

アンチエイジングしたい人

ビタミンE、タウリン、アスタキサンチンなどカニには、優れた抗酸化作用を持つ栄養成分が含まれています。
さらに皮膚炎を防ぐナイアシンや肌の構成成分のタンパク質も豊富です。
加齢によるシワやシミ、たるみの原因は細胞の老化すなわち酸化が主な原因です。
内側から老化を防げるうえに、美味しく贅沢な気分も味わえるので、カニはアンチエイジングにうってつけの食材です。

筋肉をつけたい人

ボディメイクに励む方にとって最大の敵は脂質です。
筋肉を付けるには、タンパク質をたっぷり摂らなければなりませんが、肉からのタンパク質摂取にはそれなりの量の脂質がおまけでついてきます。
タンパク源としてささみだけでなくカニも取り入れると食事が楽しみになるので、トレーニングを頑張れるのではないでしょうか。

カニの栄養成分を効率よく取り入れる食べ方3選

汁ごと食べて水溶性ビタミンを丸ごと摂取する

ビタミンB12やナイアシンは水に溶ける性質を持つビタミンです。
この2つの栄養成分を逃さず摂取するには、汁ごと食べるような料理がおすすめです。
カニの味噌汁、カニ鍋からのカニ雑炊でいただくと美味しく効率的にカニを味わえます。

大豆と合わせてタンパク質の質を上げる

カニにはタンパク質が豊富に含まれていますが、より良質なタンパク質と合わせて食べることでさらに効率よく吸収と利用が可能になります。
アミノ酸のバランスが良い豆腐や豆乳と組み合わせて食べることで、タンパク質の質が高まります。

食物繊維と合わせてタウリンの効果を上げる

タウリンには、動脈硬化の原因となるコレステロールを減らす作用があります。
食物繊維にもコレステロールを吸着して排泄させる働きが期待されているので、2つを組み合わせて食べることで脳や心臓の血管が障害されるのを防ぐ可能性が高まります。
野菜や海藻と合わせて食べると美味しさも向上し、一石二鳥です。

カニの栄養学まとめ

カニは美味しいだけでなく、タンパク質の豊富さや抗酸化物質の含有など体に嬉しい効果が盛り沢山です。
食べるプロテイン、サプリとしてカニを試してみてはいかがでしょうか。