カニ鍋に合うおすすめの具材【だしの種類に合わせて選ぼう】2023.03.8
カニ鍋といえば、たまにしか食べられないごちそうです。
具材のチョイスで、台無しにしたくはありませんよね。
カニの味は淡泊なので、入れる具材によっては繊細な風味が損なわれてしまいます。
カニの香りと旨みを存分に味わうには、だしの味や濃さに合わせて具材を選ぶのがポイントです。
本記事はカニ鍋に合うおすすめの具材について、詳しく解説します。
現役の料理人がカニ鍋の種類やだしの味ごとに、おすすめの具材を紹介していきます。
最後まで読めば、カニ鍋の具材選びで失敗しません。
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カニ鍋におすすめの具材|失敗しない王道の具材
目次
結論から言うと、カニの味を邪魔しない具材は5つです。
- 白菜
- 豆腐
- 椎茸
- 春菊
- 長ねぎ
椎茸は他のキノコで代用できます。
カニ鍋に合うのは、カニの味を邪魔しない淡泊な具材です。
カニの風味は繊細で、合わせる具材によっては消えてしまいます。
風味とは、食べ物を口に入れたときに感じる香りや味のこと。
舌で感じる味覚と違い、風味には食材独特の香りが含まれます。
カニの風味が飛んでしまうと、何を食べているのかわからなくなる可能性があります。
せっかくのカニ鍋も、カニの味がしなければ台無しです。
王道の具材5選
カニ鍋に入れても失敗しない王道の具材は5つ。
- 白菜
- 豆腐
- 椎茸
- 春菊
- 長ねぎ
白菜や豆腐など、カニの味を邪魔しない具材がメインです。
春菊や長ねぎなどの香味野菜は魚介の臭みを消し、香り豊かにします。
椎茸はエノキや舞茸でも代用可能です。
種類にかかわらず、具材にキノコ類を入れるのがポイント。
三大うま味成分のひとつ「グアニル酸」を含むからです。
魚介類がもつ「イノシン酸」と「グルタミン酸」、キノコ類がもつ「グアニル酸」の相乗効果により旨みが何倍にも増加します。
例えば「カツオ節+だし昆布+干し椎茸」の3つは、日本人にはなじみ深い和風だしです。
王道以外の具材5選
王道以外でもカニ鍋に合う具材があります。
- 人参
- タラ
- 鶏肉
- 油揚げ
- マロニー
「カニとタラで海鮮系の具材が被るけど?」「肉を入れたらカニの味がしなくなるんじゃ?」と思われるかも知れませんが、大丈夫です。
タラは旨みは強いけど香りは弱い具材なので、カニの味を邪魔しません。
むしろタラの旨みがカニ鍋に溶け込み、魚介の風味が効いた極上のだしに変わります。
鶏肉の脂は、淡泊なカニ鍋にコクをプラスします。
脂分が多すぎる豚肉や牛肉のように香りが強い肉は、カニ鍋との相性がよくありません。
鍋のだしが「醤油・味噌・塩」によって「鶏つくね・もも肉・手羽先」と使い分けるのがおすすめです。
マロニーは煮すぎると崩れるので、食べるぶんだけその都度加えましょう。
カニ鍋に合うしめの具材3選
おすすめのしめと、相性のよいだしは下記のとおり。
- うどん‥醤油だし
- ラーメン‥味噌だし
- 雑炊‥塩・カツオ昆布だし
だしの味付けによって、しめの相性が異なります。
濃厚なだしには麺類が、あっさりめのだしには雑炊がよく合います。
生麵を使うときは下茹でしてから鍋に加えると、だしが濁りません。
表示時間より短めに茹で、カニエキスがたっぷり出た鍋の中で仕上げてください。
カニちりやカニしゃぶの場合は、カツオと昆布のみでだしを取ります。
カニちりやカニしゃぶについては、次で詳しく解説します。
カニ鍋は3種類|それぞれに合うおすすめ具材
カニ鍋は食べ方を選べるのが醍醐味です。
だしの味を変えたり、好きなタレを付けたりできます。
カニ鍋の種類ごとに、相性のよい具材があります。
【カニ鍋の種類】
- カニすき‥寄せ鍋
- カニちり‥水炊き
- カニしゃぶ‥しゃぶしゃぶ
だし自体に味が付いているタイプと、ポン酢などのタレに付けるタイプにわかれます。
寄せ鍋風のカニすき
寄せ鍋にカニを入れたバージョン。
濃いめのだしにカニと具材を入れ、だしと具材を一緒に食べるのが一般的です。
だしの味は醤油・味噌・塩の3種類があり、それぞれに相性のいい具材があります。
【カニすきにおすすめの具材】
- 白菜・キャベツ
- 豆腐・椎茸
- 春菊・水菜
- 長ねぎ・もやし
- マロニー・油揚げ
- 鶏肉・タラ・エビなど
王道の具材5種類をベースに、だしの味でラインナップを変えるとよいでしょう。
下記で、だしの味ごとにおすすめの具材を紹介しています。
水炊き風のカニちり
ちり鍋とは魚をメインにした鍋料理のことで、カニちりとは文字通りカニをメインにした鍋のことです。
昆布と水だけで取っただしには味を付けず、ポン酢などのタレを付けて食べます。
煮込んでいくうちに、カニの殻からいいだしが出ます。
【カニちりにおすすめの具材】
- 白菜
- 豆腐
- エノキ
- 長ねぎ
- 春菊(セリ)
形状的に、エノキのほうがポン酢によく絡みます。
七草のひとつであるセリは香りや歯ごたえがよく、ポン酢との相性も抜群です。
しゃぶしゃぶ風のカニしゃぶ
しゃぶしゃぶ鍋のカニバージョン。
昆布で取っただしにカニや具材をくぐらせ、ポン酢などのタレを付けて食べます。
カニちりとの違いは「煮込むか煮込まないか」です。
カニしゃぶはサッと湯通しする程度なので、鍋の中にカニのエキスがそこまで出ません。
合わせる具材も火が通りやすいものがおすすめです。
【カニしゃぶにおすすめの具材】
- 水菜
- 豆腐
- 人参
- 椎茸
- 長ねぎ
火の通りをよくするために、人参・長ねぎは薄めにカットするのがコツです。
人参は輪切りか短冊切りに、いずれも薄く幅広く切ったほうが食べ応えがあります。
長ねぎは5mmほどの幅で、斜めに笹切りにしましょう。
カニ鍋におすすめの具材|だしの味に合わせて選ぶ
カニすきの場合はだしの味を選べますが、味付けに合わせて具材を変える必要があります。
あっさり系のカニ鍋にはクセの少ない具材、こってり系のカニ鍋には旨みが強い具材を選びましょう。
【カニ鍋のだし】
- 醤油だし
- 味噌だし
- 塩だし
カニ以外の魚介類や、鶏肉などを加えて旨みを足すのもアリです。
カニと魚介の相性はいうまでもなく、鶏肉は牛や豚ほどクセがないのでカニの風味を邪魔しません。
定番の醤油だし
定番の醤油だしには、王道の具材以外にも相性のいい具材があります。
【カニ鍋に合う王道の具材】
- 白菜
- 豆腐
- 椎茸
- 春菊
- 長ねぎ
【醤油だしによく合う具材】
- タラか鶏つくね
- マロニー(くずきり)
タラと鶏つくねは、どちらかひとつにするのがコツです。
どちらも旨みが強いため、両方入れるとカニの風味が消えてしまいます。
魚介の旨みを強くしたい場合はタラを、コクをプラスしたければ鶏つくねを入れるとよいでしょう。
汁気をよく吸うマロニーは、具材の味が溶け出した醤油だしによく合います。
くずきりを使う場合は、下茹でしないと鍋の汁気が吸われてなくなります。
濃厚な味噌だし
カニ汁に代表されるように、カニと味噌の相性は抜群です。
味噌の塩味と香ばしい香りが、カニの味を引き立てます。
濃厚な味噌だしのカニ鍋には、旨みや脂分の多い具材がよく合います。
- キャベツ
- もやし
- 椎茸
- 鶏もも
- 油揚げ
キャベツやもやしと味噌の相性は、ホイコーローや味噌ラーメンの美味しさが証明しています。
椎茸はだしを取るのに使われるほど、旨みが強い具材です。
椎茸の旨みと油揚げのコクがカニエキスと交わり、極上の鍋スープになります。
脂が多い鶏ももは煮ても硬くならず、プリプリの食感は食べ応え満点です。
鶏つくねのようにだしを吸収しないので、味がくどくなりません。
脂が気になる場合は湯通しや熱湯をかけるなどして、脂抜きするとよいでしょう。
あっさり塩だし
カニの味をしっかり味わうなら、塩だしがおすすめです。
大豆や麹などの香りがしないため、カニの風味が一層引き立ちます。
あっさりとした塩だしには、クセのない具材がよく合います。
- 白菜かキャベツ
- 水菜
- 人参
- 長ねぎ
- エビか手羽先
ほどよい塩気が、白菜やキャベツの甘みを引き出します。
食感や好み、旬や値段で選ぶとよいでしょう。
香りの強い春菊よりは、食感を楽しめる水菜がおすすめです。
味付けは塩だけなので、人参特有の甘みも感じやすくなります。
殻付きのエビをいれることで甲殻類の旨みが増し、カニとエビのエキスが溶け出した鍋はどんなしめとも相性抜群です。
手羽先の脂がコクとボリューム感をプラスし、鶏の骨からいいだしが出ます。
カニ鍋には生カニを使おう|購入はお取り寄せが便利
カニのお届け方法には、4種類あります。
- 生カニ‥生の状態
- 茹でカニ‥生カニを茹でたもの
- 生冷凍カニ‥生のカニを冷凍したもの
- 茹で冷凍カニ‥茹でカニを冷凍したもの
詳しくは カニを美味しく届けるための加工法をご覧ください。
カニ鍋には生カニを使いましょう。
鍋に適した生カニとは、生の状態か生のまま冷凍されているカニを指します。
茹でカニはすでに加熱されているため、鍋などの煮込み料理には向きません。
サッと温めるだけでも美味しく食べられますが、殻から出るカニエキスが弱くなるためしめが物足りなくなりがちです。
カニ鍋におすすめのカニ
生カニであれば、どの種類のカニでも構いません。
カニ鍋は身・カニ味噌・殻のすべての旨みが鍋に出るため、どんなカニでも美味しくできるからです。
しいていうなら、ズワイガニや紅ズワイガニがおすすめ。
身がやわらかく、加熱することで甘みが増します。
濃厚なカニ味噌は鍋の中で溶かしてもよし、カニ味噌だけ別で味わってもよしです。
カニ鍋用のカニの下ごしらえ
カニの下ごしらえは手間がかかるうえに、うまくやるにはそれなりの技術が必要です。
キッチンバサミを駆使してできないこともありませんが、鍋用に下ごしらえされた商品がおすすめです。
カニの扱いは、カニのプロに任せた方が失敗しません。
カニは煮すぎると美味しくないので、最後に入れるのが基本です。
火の通りにくい野菜から入れ、野菜が煮える少し前にカニを入れましょう。
カニに火が通る頃合いで、すべての具材が煮える状態がベストです。
鶏肉はだしが出るので一番目に、海鮮系は鍋が沸騰してから入れると臭みやアクが出ません。
カニ鍋に合うカニの購入はお取り寄せがおすすめ
カニ鍋用のカニを買うなら、カニ通販がおすすめです。
プロが選んで丁寧に処理した良質なカニが届くので、すぐに美味しいカニ鍋が作れます。
仕入れから配送までを一括している、カニの専門店がよいでしょう。
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