カニを洋食に使うと、和食や中華とは違う表情になります。
ただし乳製品を入れすぎると、カニの繊細な甘みが隠れます。バターやクリームの量が決め手です。
この記事では、夏のカニを洋食で楽しむ3つの献立を紹介します。
この記事でわかること
・夏向きの洋食献立3パターン
・カニの甘みを隠さない配合
・下処理の手順
・合わせる飲み物とデザート
結論:3つの方向性で組み立てます
| 献立 | 主菜 | 向く場面 |
|---|---|---|
| 冷製 | カニの冷製パスタ | 食欲がない日 |
| なめらか | カニのビスク | ゆっくり食べたい日 |
| ごちそう | カニのブールブラン | 記念日・来客 |
献立1:冷製
暑さで食欲が落ちている日に向く構成です。
| 品目 | 料理 |
|---|---|
| 主菜 | カニの冷製パスタ |
| 副菜 | 夏野菜のマリネ |
| スープ | ガスパチョ |
| デザート | レモンシャーベット |
カニの冷製パスタ
材料(2人分)
- カペッリーニ(細めのパスタ):160g
- カニのほぐし身:150g
- トマト:2個
- オリーブオイル:大さじ3
- レモン汁:大さじ1/塩・こしょう:適量
- バジルまたは大葉:適量
作り方
- トマトを湯むきし、角切りにする
- オリーブオイル・レモン汁・塩こしょうで和え、冷蔵庫で30分冷やす
- パスタを表示時間より1分長めに茹でる
- 冷水で締め、水気をしっかり切る
- ソースと和え、カニを乗せる
水気が残るとソースが薄まります。ザルで切るだけでなく、キッチンペーパーで押さえてください。
細めのパスタを選ぶと、冷たくても絡みやすくなります。
夏野菜のマリネ
- パプリカ・ズッキーニ・なす:各1個
- オリーブオイル:大さじ3/酢:大さじ2
- 塩・こしょう・砂糖:少々
- 野菜を食べやすく切り、オリーブオイルで焼く
- 熱いうちにマリネ液に漬ける
- 冷蔵庫で1時間以上冷やす
前日に作っておけます。むしろ一晩置いたほうが味が染みます。
ガスパチョ
火を使わない冷製スープです。
- トマト:3個/きゅうり:1本/パプリカ:1/2個
- 玉ねぎ:1/4個/ニンニク:1片
- オリーブオイル:大さじ2/酢:大さじ1
- 塩・こしょう:適量
すべてをミキサーにかけ、冷蔵庫でしっかり冷やします。
献立2:なめらか
カニの旨みを引き出す構成です。ゆっくり食べたい日に向きます。
| 品目 | 料理 |
|---|---|
| 主菜 | カニのビスク |
| 副菜 | カニクリームコロッケ |
| 副菜 | グリーンサラダ |
| デザート | パンナコッタ |
カニのビスク
殻から出汁を取るスープです。食べ終わった殻を活用できます。
材料(2人分)
- カニの殻:1杯分(または脚の殻)
- 玉ねぎ・にんじん・セロリ:各1/4個
- トマトペースト:大さじ1
- 白ワイン:50ml/水:600ml
- 生クリーム:100ml/バター:10g
作り方
- 殻をオーブンかフライパンで香ばしく焼く
- 野菜をみじん切りにして炒める
- 殻・トマトペースト・白ワインを加える
- 水を加えて30分煮出す
- 殻を濾して取り除く
- 生クリームとバターを加える
殻を焼く工程が香りを決めます。省略すると生臭さが残ることがあります。
濾すときは、殻を押さえて汁を絞り出してください。
カニクリームコロッケ
作り方はカニクリームコロッケの作り方で解説しています。
ホワイトソースは前日に作って冷やしておくと、成形しやすくなります。
献立3:ごちそう
記念日や来客時に向く構成です。
| 品目 | 料理 |
|---|---|
| 主菜 | カニのブールブランソース |
| 副菜 | カニのサラダ |
| 主食 | バゲット |
| デザート | ベリーのデザート |
カニのブールブランソース
白ワインとバターで作る、フランス料理の定番ソースです。
材料(2人分)
- カニのポーション:200g
- 玉ねぎ(みじん切り):大さじ2
- 白ワイン:100ml/白ワインビネガー:大さじ1
- 冷たいバター:80g
- 塩・こしょう・パセリ:適量
作り方
- 玉ねぎ・白ワイン・ビネガーを鍋に入れる
- 水分がほぼなくなるまで煮詰める
- 火を弱め、冷たいバターを少しずつ加えて混ぜる
- 塩こしょうで味を調える
- カニを盛り付け、ソースをかける
バターは必ず冷たいものを使い、少しずつ加えてください。一度に入れたり、火が強すぎると分離します。
分離したら、冷たいバターを追加して混ぜ直すと戻ることがあります。
カニのサラダ
- レタス・きゅうり・トマト:適量
- カニのほぐし身:100g
- オリーブオイル:大さじ2/レモン汁:大さじ1
- 塩・こしょう:適量
ドレッシングは軽めにしてください。濃い味付けだとカニの風味が隠れます。
ほかにも使える洋食メニュー
3つの献立以外にも、カニは洋食で幅広く使えます。
| 料理 | 使う形態 | ポイント |
|---|---|---|
| カニグラタン | ほぐし身 | チーズは薄く |
| カニクリームパスタ | ほぐし身 | 最後に加える |
| カニのカルパッチョ | ポーション(刺身用) | オイルとレモンのみ |
| カニのリゾット | ほぐし身 | 殻の出汁を使う |
| カニのキッシュ | ほぐし身 | 前日に作れる |
| カニのオムレツ | ほぐし身 | 半熟で止める |
カルパッチョにするなら「刺身用」と明記された商品を選んでください。「生」は「茹でていない」という意味で、生食できるとは限りません。
詳しくはカニのポーションとは?種類と選び方で解説しています。
ラタトゥイユという選択
副菜に迷ったらラタトゥイユが便利です。冷やしても温かくても食べられます。
- ズッキーニ・なす・パプリカ・セロリ:各適量
- 玉ねぎ:1個/ニンニク:1片
- トマト缶:1缶
- オリーブオイル・塩・こしょう・ローリエ
- 玉ねぎとニンニクをオリーブオイルで炒める
- 残りの野菜を加えて炒める
- トマト缶を汁ごと加える
- 蓋をして20分煮込む
- 塩こしょうで調える
作り置きができます。冷蔵で3〜4日もつため、前日に作っておけば当日が楽になります。
カニの甘みを隠さない配合
洋食で最も多い失敗が、乳製品の入れすぎです。
| 料理 | 目安 |
|---|---|
| クリームソース | 生クリームは控えめに。牛乳で伸ばす |
| バターソース | カニの量に対して多すぎないか確認 |
| グラタン | チーズは薄く。焦げ目がつく程度 |
カニは繊細な味の食材です。濃厚にしすぎると、何のカニかわからなくなります。
前日にできる準備
洋食は工程が多くなりがちです。前日に分散させると当日が楽になります。
| 料理 | 前日にできること |
|---|---|
| マリネ | 作り置き(一晩置くと味が染みる) |
| ラタトゥイユ | 作り置き(冷蔵で3〜4日) |
| ガスパチョ | 作って冷やしておく |
| ビスクの出汁 | 殻から煮出して濾しておく |
| クリームコロッケのタネ | 作って冷やす(成形しやすくなる) |
| カニの解凍 | 冷蔵庫へ移す |
カニの解凍は前日の夜から始めてください。冷蔵庫で12〜24時間かかります。
当日の朝では間に合わないことがあります。
下処理の手順
殻付きを使う場合
| 手順 | やること |
|---|---|
| 1 | ふんどし(腹側の三角形の部分)を外す |
| 2 | 甲羅を開く |
| 3 | ガニ(エラ)を取り除く |
| 4 | 砂袋を取り除く |
| 5 | 流水で洗う |
ガニ(エラ)は食べられません。灰色のひだ状の部分です。必ず取り除いてください。
蒸すか茹でるか
| 方法 | 特徴 |
|---|---|
| 蒸す | 旨みが逃げにくい |
| 茹でる | 手軽。出汁は茹で汁に移る |
洋食なら蒸すほうが向いています。身の水分が保たれ、ソースとの一体感が出ます。
飲み物と食器
飲み物
| 飲み物 | 合う献立 |
|---|---|
| 白ワイン(辛口) | どの献立にも |
| スパークリングワイン | 冷製・ごちそう |
| 炭酸水(レモン入り) | お酒を飲まない場合 |
| アイスティー | さっぱりさせたいとき |
赤ワインは避けたほうが無難です。タンニンがカニの繊細な味と衝突します。
食器
白い皿を使うと、カニの色が映えます。冷製なら、皿ごと冷やしておくと温まりにくくなります。
よくある質問
カニは洋食に合いますか?
合います。ただし乳製品を入れすぎると繊細な甘みが隠れます。クリームやバターは控えめにしてください。
冷製パスタが水っぽくなります
パスタの水気が原因です。冷水で締めた後、キッチンペーパーで押さえてください。
ブールブランソースが分離しました
バターを一度に入れたか、火が強すぎたのが原因です。冷たいバターを追加して混ぜ直すと戻ることがあります。
ビスクの殻はどうしますか?
焼いてから煮出し、最後に濾して取り除きます。焼く工程を省くと生臭さが残ることがあります。
ガニとは何ですか?
エラの部分です。灰色のひだ状で、食べられません。殻付きを使う場合は必ず取り除いてください。
前日にできる準備はありますか?
マリネ・ラタトゥイユ・ガスパチョは作り置きできます。カニの解凍も前日の夜から始めてください。冷蔵庫で12〜24時間かかります。
カルパッチョは作れますか?
「刺身用」と明記された商品を選んでください。「生ズワイガニ」は「茹でていない」という意味で、生食できるとは限りません。
赤ワインは合いませんか?
避けたほうが無難です。タンニンがカニの繊細な味と衝突します。辛口の白ワインが向いています。
まとめ
| 献立 | 向く場面 |
|---|---|
| 冷製 | 食欲がない日 |
| なめらか | ゆっくり食べたい日 |
| ごちそう | 記念日・来客 |
覚えておくことは3つです。
- 乳製品を入れすぎない(カニの甘みが隠れる)
- 洋食なら蒸すほうが向く(旨みが逃げにくい)
- ガニ(エラ)は必ず取り除く