カニクリームコロッケで最も多い失敗は、揚げている途中で破裂することです。
油の中でクリームが流れ出し、形が崩れる。原因はほぼ決まっていて、事前に防げます。最大のポイントはクリームをしっかり冷やすことです。
この記事では、破裂させない作り方を手順ごとに解説します。
この記事でわかること
・破裂する5つの原因と対策
・なめらかなクリームの作り方
・カニを炒めない理由
・冷凍保存と揚げ直し
結論:クリームを冷やし固めてから揚げます
| 破裂の原因 | 対策 |
|---|---|
| クリームが緩い | 冷蔵2時間+冷凍30分で固める |
| 衣が薄い・穴がある | パン粉を押さえつけて密着させる |
| 油の温度が高すぎる | 170〜180℃を保つ |
| 揚げ始めに触った | 最初の1分は触らない |
| 一度に入れすぎた | 2〜3個ずつ揚げる |
柔らかいクリームのまま揚げると、中の水分が一気に膨張して衣を破ります。冷やす時間は省かないでください。
材料(8個分)
クリーム
- カニのほぐし身:150g
- 玉ねぎ:1/2個(みじん切り)
- バター:50g(玉ねぎ用20g・ソース用30g)
- 薄力粉:50g
- 牛乳:400ml(常温に戻す)
- 塩:小さじ1/2/白こしょう・ナツメグ:少々
衣と揚げ油
- 薄力粉・溶き卵(2個分)・パン粉:各適量
- サラダ油:鍋の深さ5cm程度
コロッケ用のクリームはグラタンより固めにします。バター・薄力粉を増やし、牛乳を控えているのはこのためです。
作り方
1. 玉ねぎを炒める
フライパンにバター20gを溶かし、玉ねぎを透明になるまで炒めて取り出します。
カニはここで炒めません。クリームに混ぜるだけで十分です。炒めると、クリームで煮て、さらに揚げるので三重に加熱されます。
2. クリームを作る
- 同じフライパンにバター30gを溶かす
- 薄力粉を加え、弱火で2〜3分炒める(焦がさない)
- 火を止め、牛乳を3〜4回に分けて加え、その都度よく混ぜる
- 再び弱火にかけ、木べらの跡が残るくらいまでとろみをつける
- 塩・白こしょう・ナツメグで調える
- 火を止め、玉ねぎとカニを加えて混ぜる
| クリームの状態 | 判断 |
|---|---|
| さらっと流れる | まだ緩い。もう少し煮詰める |
| 木べらで鍋底をなぞると跡が残る | ちょうどいい |
| ぼてっと固まる | 固すぎ。牛乳を少し足す |
ホワイトソースがダマになる原因と対策はカニグラタンの作り方で詳しく解説しています。
3. 冷やし固める
- バットに薄く広げる
- 表面にラップを密着させる
- 冷蔵庫で2時間以上冷やす
薄く広げると早く冷えます。ラップを密着させるのは、表面に膜が張るのを防ぐためです。
4. 成形する
- クリームを8等分する
- 手にサラダ油を薄く塗り、俵形にまとめる
- 冷凍庫で30分冷やす
成形後に冷凍庫で冷やすと、揚げても崩れにくくなります。手の熱でクリームが緩むため、この工程で締め直します。
5. 衣をつける
- 薄力粉→溶き卵→パン粉の順につける
- パン粉を手で押さえつけて密着させる
- 10分ほど休ませる
二度づけで破裂を防ぐ
不安なら、溶き卵とパン粉を2回つけてください。衣が厚くなり、クリームが漏れにくくなります。
6. 揚げる
- 油を170〜180℃に熱する
- コロッケを静かに入れる(2〜3個ずつ)
- 最初の1分は触らない
- きつね色になるまで3〜4分、途中で一度だけ返す
- 網にのせて油を切る
中身はすでに火が通っています。衣が色づき、中が温まれば十分です。長く揚げるほど破裂の危険が増えます。
形と大きさ
| 形 | 特徴 |
|---|---|
| 俵形 | 定番。均一に火が通る |
| 小判形 | 薄いぶん早く揚がる。破裂しにくい |
| 丸形 | 見た目がかわいい。中心が温まりにくい |
初めてなら小判形が失敗しにくくなります。厚みが薄いぶん短時間で中まで温まり、破裂の危険が減ります。
1個あたり50〜60gが目安です。大きすぎると中心が冷たいまま衣だけ焦げます。
油温の見分け方
| パン粉を落としたとき | 温度 |
|---|---|
| 沈んでゆっくり浮く | 低い |
| 中ほどで沈み、すぐ浮いて広がる | 170〜180℃ |
| 沈まずに表面で散る | 高すぎ |
油温が低いと衣が油を吸って重くなり、高すぎると外だけ焦げて中が冷たいままになります。
カニの形態と量
| 形態 | 向き | 8個分の目安 |
|---|---|---|
| ほぐし身 | 最も手軽 | 150g |
| ポーション | 粗くほぐすと身の食感が残る | 150g |
| 殻付きの脚 | むく手間がかかる | 300g(可食部約50%) |
| カニ缶 | 汁は切って使う | 2缶程度 |
カニの水気は必ず拭き取ってください。水分が多いとクリームが緩み、破裂の原因になります。
カニ缶の汁も入れないでください。
身を大きめに残す
ポーションを粗くほぐして混ぜると、噛んだときにカニの身を感じられます。細かくしすぎるとクリームに溶け込み、存在感がなくなります。
人数別の分量
| 個数 | カニ | 牛乳 | バター・薄力粉 |
|---|---|---|---|
| 8個 | 150g | 400ml | 50g・50g |
| 12個 | 225g | 600ml | 75g・75g |
| 16個 | 300g | 800ml | 100g・100g |
1人2〜3個が目安です。多めに作って冷凍しておくと、お弁当や夕食の一品に使えます。
ソース
タルタルソース
- マヨネーズ:大さじ4
- ゆで卵:1個(みじん切り)
- 玉ねぎ:大さじ2(みじん切り・水にさらす)
- ピクルス:大さじ1(みじん切り)
- レモン汁:小さじ1/塩・こしょう:少々
簡単デミグラス風
ケチャップ大さじ3・中濃ソース大さじ2・水大さじ1を小鍋で温めるだけです。
最初の1個は何もつけずに食べてみてください。カニの風味がわかります。ソースは濃いため、かけすぎるとカニの味が隠れます。
冷凍保存と揚げ方
| 状態 | 保存 | 目安 |
|---|---|---|
| 衣をつけた状態 | 1個ずつラップして冷凍 | 約1か月 |
| 揚げたもの | 冷蔵 | 翌日まで |
冷凍したコロッケは解凍せず、凍ったまま揚げてください。解凍すると柔らかくなり破裂します。
油温は160〜170℃とやや低めにして、5〜6分かけて中まで温めます。
揚げたものの温め直し
オーブントースターで5〜7分温めると衣が戻ります。電子レンジだと衣がしんなりします。
よくある失敗
| 失敗 | 原因 | 対策 |
|---|---|---|
| 破裂した | クリームが緩い・衣が薄い | 冷凍30分・パン粉を押さえる |
| 成形できない | 冷やし不足・煮詰め不足 | 2時間以上冷やす |
| クリームがダマ | 冷たい牛乳を一度に入れた | 常温で少しずつ |
| 衣が油っぽい | 油温が低い | 170〜180℃を保つ |
| カニの味がしない | カニを炒めた・ソースのかけすぎ | クリームに混ぜるだけ |
よくある質問
なぜ破裂するのですか?
クリームが緩いまま揚げているのが最も多い原因です。中の水分が膨張して衣を破ります。冷蔵2時間と冷凍30分でしっかり固めてください。
カニは炒めないのですか?
炒めないでください。クリームに混ぜ、さらに揚げるため、十分に温まります。炒めると身が硬くなり、風味も飛びます。
前日に作れますか?
クリームは前日に作ると成形しやすくなります。一晩冷やすことで、しっかり固まります。
冷凍できますか?
衣をつけた状態で約1か月冷凍できます。凍ったまま160〜170℃で5〜6分揚げてください。解凍すると破裂します。
紅ズワイガニでも作れますか?
作れます。クリームと合わせるため種類の差は気になりにくく、価格も抑えられます。水気はしっかり切ってください。
どの形が失敗しにくいですか?
小判形です。厚みが薄く、短時間で中まで温まるため破裂しにくくなります。1個50〜60gが目安です。
カニの量を増やしてもいいですか?
200gまでなら問題ありません。それ以上だとクリームがまとまりにくくなり、破裂しやすくなります。
まとめ
| 工程 | 要点 |
|---|---|
| クリーム | 木べらの跡が残るまで煮詰める |
| カニ | 炒めず、最後に混ぜる |
| 冷やす | 冷蔵2時間+成形後に冷凍30分 |
| 揚げる | 170〜180℃・2〜3個ずつ・最初の1分は触らない |
覚えておくことは3つです。
- クリームをしっかり冷やし固める(破裂の最大の原因)
- カニは炒めない(三重加熱で硬くなる)
- 揚げ始めは触らない(衣が固まるまで待つ)